深き谷ー冬三句 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 2月 03, 2024 靴揃へて牡丹さぐられてゆく深度 夜ならば恋したものを冬の鳥 青き林檎さえ嗚呼余すことなく Read more »
写真と法悦-サイ・トォンブリィ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 12月 01, 2024 生殖を未だもてあます山女かな 美術家サイ・トォンブリィ。 美しい写真を残した晩年は幸せだったのだろうか。 日常の輪郭がぼやけ、ズレて、色の溢れる世界。 チューリップ、絵具や筆、海岸、彫刻。 眩暈の視線。 あらゆるものが恐ろしい法悦に溺れている。 Cy Twombly、1928.4.25 - 2011.7.5 Read more »
冬籠り リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 24, 2024 肌白や朱のひとすじ冬ごもり 冬は突然にやってきてあなたの膚色を これほどでもなく白色へ向かわせる。 嬉しさは小さき革鞭が ゆくりとあなた柔らかき部位を 舐め廻すことなり。 幾つもの朱のつらなりが美しくて。 紅き唇の吐息欲しくて、 深く々々、鞭を振りおろしてゆく。 -kaori- Read more »
崇高と美と リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 16, 2024 つまり、 われわれが愛と呼ぶ この混合した情念の対象は 『性』がもつ『美』なのである。 『崇高と美の起源』-エドマンド・バーグ- ーsayokoー Read more »
セザンヌの夜 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 09, 2024 からすうり静物と霧と深淵 山間の美術館で再会したセザンヌ。 清廉とした静物画に立ち止まる。 なぜか、夜を想う。 秋の不順な気候、曇天の空がそう思わせるか。 瑞々しい果物、白磁の硬質。光を面として輝くのに。 彼は夜の画家であったかもしれない。 どれほど鮮やかな色彩で描かれたモティーフであっても。 筆触の残る画面の外側から、 ゆるりゆるりと黒が忍び寄ってくる。 Read more »
日記 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 14, 2024 こうして私がひとりいるときこそ、 花々はほんとうに見られている。 心を注いでやれる。 存在するものとして感じられる。 花なしに私は生きられないと思う。 『独り居の日記』 ーメイ・サートンー -kaori- Read more »
アート・オブ・フーガ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 14, 2024 秋風のやや肌寒く吹くなへに荻の上葉の音ぞかなしき 『新古今和歌集』 巻第四 秋歌上433番 バッハはフーガである。 フーガ(対位法)なる世界の構築。 幾重にもときを経て重なる主題が 韻を踏んでゆく。 タントラの如く揺れうごく。 音の重ね衣は秋のせつなき歌に似る。 Read more »
憂愁ー秋三句 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 05, 2024 秋の日や優しく靴を揃えおき 秋薔薇や背より触る雨音激し 夜待ちて甘口なる秋食む Read more »