-妄執に形を与えようとする懸命の企て-
ジョセフ・コーネルの日記より
コーネルは形の存在しない美に、
棄てられる運命の、
しかし宝石のような切片をかき集めて
箱へ詰め込んだ。
答えのないパズルを作るが如く。
詩歌の如く言葉の破片を積み重ねるように。
彼にとって世界はおもちゃ箱を
ひっくり返したようなものだったろう。
それをひとつひとつ拾い自身の玩具とした。
そして現実は美しきものへ向かう。
*ジョセフ・コーネル:1903-1972 アメリカのコラージュ、造形作家
写真:コーネルの箱:チャールズ・シミック
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