みしやみぎはの白あやめ
はなよりしろき花瓶を
いかなるひとのたくみより
うまれいでしとしるやきみ
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をとめごころを真珠の
蔵とは友の見てしかど
宝の胸を開くべき
恋の鍵だになりにしか
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『白磁花瓶賦』より -島崎藤村-
*
藤村は日本の自然や情景を
織り込み五七調の伝統的音韻の
美しい詩を綴った
かたや
姪と悪しき関係を持った者でもある
神は何をもって美と酷を振り分けるのか
詩とはいかなる世も美とせり
韻を踏み舞い踊る花々なり
島崎藤村:1892-1943 小説家、詩人
浪漫主義(のちに自然主義)
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