翻弄



それはひどく性愛に翻弄される人生であった。
其処には美も酷も存在していて、
愛憎の長き夜も過ごしたものだ。
現實と幻想、
その境目を漂ふ海月のやうな存在であつたかも知れぬ。
それでも尚、
背徳となる行為さへ生きる証としたいのだ。
悪しき所業から清浄なるものへの昇華。
あなたがそれを望むかぎり。

-摘ままれて聲かすかの薔薇天翔ける-


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