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冬の女神
虚々実々の冬を過ぐ女神かな
*
虚々実々の冬を過ぐ。
女神はまだその皮膚の奥で
光と影の配分を計っている。
美とは常に誰かに見られることの疲労であり、
歴史や文化や心の湿度にさえ
弄ばれてきた幻影でもある。
かつては崇められあるときは忌まれ、
光の傍らでほとんど反射のように
穢れを宿したものたち。
それでもなお
あなたが今ここで美しいと思う。
そのことの不確かさが
ひどく真実めいている。
世界を信じるというのはたぶん、
その不確かさに身を委ねるということなのだ。
冬を過ぐ女神の微かな呼吸のように。
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