悦びの陰翳



冬ありし魔物の三度哭く


『中世の秋』によりてその昔、
基督教が肉体の美はその白きなめらかなる肌を謳ふ。
肌に覆はれし内側醜く穢れしものにてきたり。
粘膜晒し分泌物を湛へし生殖の器はその最たるものなり。
基督が処女より生まるるは清浄を保つことなり。
ゆえ生殖の器より惡しき歓びを愉しむのことは禁忌であり
インモラァルなり
なればこそ歓びはとこしへに羨望の対象に一度知ることは
みづからに天魔魔呼び込むことになれ。
さりとて悅びは絶えなく汝を幾度も昇天させゆく。
翳は熱く燃えたる肉なり。

このブログの人気の投稿

形而上学

榠櫨の実

愉悦