薔薇の夜、或いは愛奴という名

 


聖なる夜薔薇の白なれば赦されず


ヘーゲルの著した現象学。
人間のありようとして常に精神(Geist)が
充足しない”欲望の過剰”だという。
それは死の匂いすら漂う
危険なものでしか満たされない。
嗚呼、他者と自身との葛藤に苛まされ
親愛の好虐者にこそ肢体を拘束さる
鞭に肌を晒し尚も蹂躙されることで自身の生が
完結に至る愛しき者を「愛奴」という。

薔薇の如く愛される汝のことを書き留めん。


このブログの人気の投稿

形而上学

榠櫨の実

愉悦