コネクション
春愁や知らずがままに情交す
*
春愁――
知らず知らずのうちに
情交の瞬間へと身体を委ねてゐる。
過剰である。
昼も夜も遠くも近くも
あらゆるものが容易に繋がるこの世界において、
かえって深く交わることだけは
許されぬかのやうに拒絶される。
われわれは何を通じて世界と結ぶのか。
コネクターは翻弄されぬ限り
多ければ多いほど悦ばしい。
流されつつ止まりつつ
しかしまた続くこと。
アート、写真、読書、SM、音楽――
それらはすべて世界の断片を抱え込みつつ、
孤独と歓喜のあわいに
微細な脈動を刻むための道具である。
齢を重ねても、わたくしは望む――
すべてのコネクションが
閉ざされることなく、
柔らかにしかし確実に
わたくしの内奥の夜と昼の間に
漂い続けてほしいと。
春愁の匂ひが知らず知らずのうちに、
魂の奥底で蕩けるように
情交の残響と共鳴する――
そう世界は過剰でしかし深淵に満ちている。

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