殘酷な季節が
春といふ名をまとつて
ひそやかに到來する。
芽吹きは清らかさを裝ひながら、
土の奧では
濕つた衝動が絡み合ひ
軟らかなものほど
執拗に選び取られてゆく。
わたしは
あなたのその柔らかな部位を中心、
花粉が積もるやうな
無意味な時間を費やしながら
責めを施さう。
急ぐことなく、
理由を與へることもなく
春が春であるやうに。
あなたは
あなた自身の內に湧き上がる
歡びの濁りを、
ただ拒まずに
味はつてゐればよい。
それは純潔でもなく
堕落でもなく
咲くといふ行爲そのものが
すでに猥雑であると
知つてしまつた
春の身體なのだから。
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