山青花慾然


 山青花慾然

命燃ゆる山の青さに応じるかのように、
花は自らの美を湛えている。


あなたはいまここで
かつて知らなかつたほどの
身体の夢を咲かせてゐる。

言葉と肉体は
互ひにそっと触れ合ひ
その微かなる呼応の波は
静かにしかし確かに
部屋の隅々まで行き渡る。

歓びは押しつけられるものではない。
静謐な間合ひの中で
ゆるやかにしかし膨張し、
呼吸と視線、指先の先まで
すべてがひとつの花弁となつて
互ひの内奥を照らす。

悦びはあなたの身体の内で
密やかにしかし燃えるやうにひらく。

そしてそこには私もあなたもなく、
ただ咲くことだけが確かに在る。

ーmayuー

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