大切なことーレッスン情景

 


Freytag’s Pyramid

わたしが非日常のレッスンで
ひそやかに大切にしていることがある。
レッスンとは回を重ねるごとに緊張と弛緩を
織り上げていく一篇の物語のようなものだ。
導入から徐々に高まり頂を迎え―
そして余韻を残しながら静かに降りていく。

けれど
性的嗜好というものは決して単純ではない。
身体がどのように目覚めどの瞬間に
昂ぶりどこでためらうのか―
それは驚くほど人それぞれで
同じ輪郭を持つものはひとつとして存在しない。

時間をかけて非情さと慈しみが交差する場所-
其処へ歓びの種を探し当てていく。
丁寧に慎重に大胆に。
そうして深く掘り下げていくほどに
あなた自身もまだ知らなかった感覚や欲望が
ふと姿を現すことがある。

その瞬間に立ち会えること。
それはわたしにとっても
またひそやかで確かな愉しみなのだ。

photo:kaori

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