西日の部屋にて


それからもう幾年経ったろうか。

すべては偶然である。
すべては成り行きである。

それでも運命であることを信じていたか。
夏の出来事は暑さで朦朧としていた。
夢であったか。
食事をしながら、
エキセントリックな嗜好のこと、
お互いを語り理想を語り、
翌日にはふたりのときを過ごしていた。
夏の西日が熱き肌をオレンジ色に照らし
彼女の身体は鞭で大きく波打つ。

傾いた陽光は欲望を膨張させる。

photo:kaori

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