涙の理由


あらゆる風景が霞む春の午後

貴女ははじめての縄に囚われ

施される恥辱に怯えながら

嗚咽し痙攣し果てていき

そしてまた再び...果てる

抱き寄せれば

大粒の涙を頬に伝わせながら

笑顔をみせる。

涙の理由は訊かないから

唯、しずかにわたしの胸で休みがよい。