唯物論、ムンク、運命

 







10歳の頃、自宅から15分くらいのところに住んでいた
いつも遊んでいた同級生の女の子がいて、
子供ながらにこの子と一緒になるかもなどと
運命なるものを信じていたらしい。

さていまはすっかり唯物論者なので運命は信じてもいない。
一般的に運命(さだめ)は遠い昔から決まっているもの。
運命というのは、いまそのとき生まれるものだ。
いま此処で心が触れあった瞬間に発生する。
そして一瞬でファム・ファタールに魅入られたムンクの
錯乱した絵画を心に描いてしまっているのだ。

なぜか彼の作品<声/夏の夜>を眺めていると、
その果てしなく遠い日を思い出すのだが。
それはなにかの「運命」なのか。

このブログの人気の投稿

形而上学

榠櫨の実

愉悦